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フランスのソウルフード クスクス

 「クスクス」とは北アフリカのマグレブ地域(モロッコ、チュニジア、アルジェリア)の伝統的な料理。デュラムセモリナという小麦粉(スパゲッティと同じ)を小さく丸めて作る世界最小のパスタは「クスクス」という名前(フランスではスムールともいう)。サラダにしたりお菓子にしたり、いろんな料理の材料になるが、もっとも代表的な料理は「クスクス」。「ん?」と首をかしげた方がいらっしゃるだろうか。そう。肉や魚や野菜などで作った煮込みをクスクス(スムール)にかけて食べる料理の総称もまた「クスクス」というのだ。紛らわしい名称である。

 しかし考えてみたらわが国でも米のことをごはん、食事のこともごはんと言う。こりゃ、ごはんの方がクスクスより紛らわしい。

 以前フランスの新聞社が調査した結果、「フランス人の好きな料理」の第二位は「クスクス」だったという。ステーキ&ポム・フリットに敵わなかったのは当然として、クスクスはもはや堂々たるフランスの国民食。パリ中のどんな地区でもcouscousの文字は目に飛び込んでくる。

 クスクスの故郷マグレブは三国ともにフランスの支配下にあった。モロッコとチュニジアが1956年に、アルジェリアは長い独立戦争の末の1962年に独立。入植者だったフランス人は母国に引き上げ、マグレブ人たちは安い労働力として連れてこられる。そんな時代背景があって、クスクスは脚光をあびるようになり、今ではフランス人のソウルフード。

 クスクス(スムール)は市販の即席クスクスが便利。会社によって作り方が少し違うので、パッケージのレシピを参照してください。

 豚肉以外(宗教上の掟)の肉、魚、好みの野菜(トマトは必ず使う)、なんでもお好みの食材を使い、あなたが美味しいと思う味に煮込んでね。辛いの好きな人は市販の香辛料アリサをスープに溶くとトレ・ボンよ。

クスクス
作り方(4人分)
1. 鍋に油1/2カップとバター大さじ2を入れ、鶏もも肉ぶつ切り500g、玉ねぎスライス1個分、ニンニクみじん切り1片分を加え、強火で10分。サフラン約20葉、塩、コショウを加える。
2. 完熟トマト3個の乱切りとトマトピューレ大さじ1を加え、15分間弱火に。
3. ニンジン2本、カボチャ150g、カブ2個は皮をむく。カブは1/4に、ナス2個とニンジンは細長く、カボチャは4等分、ズッキーニ2本は縞模様に皮をむき、長さ5センチ位に切る。
4. 32に加え野菜が隠れる程度の水を注ぎ、弱火で1時間煮る。煮上がったら塩、コショウで味を整える。
5. 即席のクスクス粒はパッケージに記された戻し方を参照。4が完成する15分前に始めるのがgood timing。
6. 大きめの皿に5のクスクスと4の野菜と鶏肉のトマト煮を具とともに盛り付ける。パセリなどを載せる。

こぐれ ひでこ
イラストレーター&「食」「暮らし」に関するエッセイストとして「読売新聞」「MY LOHAS/ごはん日記」などに執筆中。やっと夏が終わった。20年ぶりにGOLF練習をしたら、T-UPしないとボールに当たらなかった。フェアウェイでもT-UPが許されたら、プレイできそうなんだけど、ダメ? ダメだよね、やっぱり。

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