CINEMA

丸木位里・丸木俊 沖縄戦の図 全14部

開催期間:
2024年8月6日(火)~8月23日(金)

広島・長崎の核爆発の凄絶さを《原爆の図》15部に描きつづけた丸木 位里・丸木 俊が、晩年に取組んだのが地上戦を体験した沖縄戦だった。
「沖縄はどう考えても今度の戦争で一番大変なことがおこっとる。原爆をかき、南京大虐殺をかき、アウシュビッツをかいたが、沖縄を描くことが一番戦争を描いたことになる」(丸木 位里)
「戦争というものを、簡単に考えてはいけないのです。一番大事なことがかくされて来た、このことを知り深く掘り下げて考えなければなりません」(丸木 俊)
このドキュメンタリーは、全14部をすべて紹介する初めての試みである。地上戦を生き延びた沖縄の人びとの切実な「命どぅ宝(命こそ宝)」に共感共苦した、丸木夫妻の「人間といのち」への深い鎮魂と洞察の軌跡をたどる物語である。

【沖縄戦の図 全14部】
1982~87年、丸木夫妻は沖縄に通い続け、地上戦の「現場」に立ちながら沖縄戦を連作14部に描いた。ふたりは、沖縄島や近隣諸島をめぐり、体験者の話に全身全霊を傾け、沖縄に関連する160冊以上の本を読み、研究者を訪ねた。戦後78年、いまなお癒えることのない戦争の心の傷から絞り出すように語られた証言に〈かたち〉を与えていった。 全14部は、宜野湾市の佐喜眞美術館にすべて収蔵されている。