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#1 マンホールを探して歩いてみた。

モデルの榊原美紅さんと、ディープな恵比寿を見つける新連載、「フカボリ!恵比寿」。第一回のテーマは「マンホール」。マンホールをこよなく愛する「マンホーラー」の白浜公平さんと、恵比寿周辺を歩きました。

Text by Tomoko Yabe, Photos by Tatsuro Kakishima(Pointer)

 「まずは、基本のカタチから見てみましょう」と白浜さんが指差したのは、恵比寿像近くにあるマンホールでした。このマンホール蓋、中央に配色された色や数字の組み合わせで、下水道の敷設年や種類、設置場所もわかるのだとか。「この円の中にいろんな情報がつめこまれているんですね。驚きました」と美紅さん。さらに、別の小ぶりの蓋を指して「これは東京でよく見るタイプの蓋で、ソメイヨシノやイチョウ、ユリカモメがデザインされています。この花びらが、何かに見えると言われていて......」。「あ、わかりました!犬?」と答える美紅さんに、「正解です」と白浜さん。「犬かカピバラか、我々の間でも論争があったんですが、ある人が円の中に犬小屋を発見して、犬という結論に落ち着きました(笑)」

ys54_hukabori__1.gif(左)東京都下水道局が2001年から設置しているタイプ。中央の色と数字が示すのは設置年や位置情報。
(右)犬に見えるマンホールに思わずほほえむ美紅さん。「友だちにも教えてあげたくなりました」

 駅前から、明治通りを超えて広尾小学校へ。昭和7年に建てられた校舎横の四角い蓋には、よく見ると「澁谷水道」の文字が。かつてここには、渋谷が東京市(のちの東京都)になる前の渋谷町が敷設した水道があり、その当時の蓋が奇跡的に残っているのだそうです。次は港区西麻布の堀田坂へ。レースのように透けたマンホール蓋は、ゲリラ豪雨対策のために開発された最新型。ヒールで歩く女性は要注意です。続いて、恵比寿3丁目交差点から住宅地へ。クネクネと曲がる路地に点々と連なるのは「ランプホール」と呼ばれる小さなマンホールの仲間。ここは昔、川でしたが、昭和3年に川にフタをして下水道に転用、中で作業するときこの蓋を開けてランプを吊していたのだとか。今はあまり残っていない、とても貴重なものだそうです。

ys54_hukabori__2.gif(左)おもむろにブラシを取り出し掃除する白浜さん。いい写真を撮るにはこの一手間が欠かせません。
(右)戦前の貴重なランプホールが残る路地。光が届くよう、道が曲がるところに設置されています。

 そして約2時間のお散歩が終了。「マンホールってこんなにあるんですね。これだけあると、地下ってすごいことになってるんだろうなって想像がふくらみました」と美紅さん。「なかでも恵比寿周辺の特徴は、古いものと新しいものが混在しているところ。80年以上も昔のフタが今も残っていて、手に触れたりできると、教科書で学んだ歴史と自分がつながって感じられてくる。そんなところもマンホールのおもしろさだと思っています」と白浜さん。

 情報や歴史をタイムカプセルのように閉じ込めて、街にちりばめられたマンホール。足元を見つめて歩けば、知らなかった恵比寿との出会いが待っているかもしれません。

本日の収穫

ys54_hukabori_01.gif(左)標準サイズの蓋と、機械を入れるための蓋が一体化した「親子蓋」。
(右)花びらが犬にも見える小さな蓋。右上に犬小屋らしきものが......!?ys54_hukabori_02.gif(左)昭和初期のランプホール。石の補強は、土や砂利道だった頃の名残。
(右)昭和7年以前のものと思われる渋谷町水道の貴重な「骨董蓋」。ys54_hukabori_03.gif(左)水道水の流れを抑制する仕切弁。「弁」の字右上についた点が見どころ。
(右)堀田坂にある、豪雨対策のため実験的に設置された透けるタイプ。

美紅ルンです
ys54_hukabori05.gif

ブラシで丁寧に砂を払う白浜さん。マンホール愛を感じます。オリジナルバッグも気になりました。

白浜公平(しらはま こうへい)
鉄蓋鑑賞愛好家(マンホーラー)。マンホールナイトなどのイベントを開催するほか「マツコの知らない世界」等のTV番組にも出演。http://manholenight.info

榊原美紅(さかきばら みく)
モデルとして『CanCam』『Ray』などで活躍。TV番組『Zip!』では「Zipファミリー」としてレギュラー出演中。特技は4歳からやっているバレエ。

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