ART

TOPコレクション 見ることの重奏

開催期間:
2024年7月18日(木)~10月6日(日)

本展覧会では、当館の所蔵する写真作品を中心に、「見ることの重奏」をテーマとして、見るということを問い直す試みを行います。

ひとつの作品に内在する、作者や批評家、鑑賞者など、さまざまなまなざし。たとえば、写真家は制作のプロセスにおいて、ある対象を独自の方法で見つめ、それをフレーム化します。また批評家は、自身の作品の見方を言語化することで、作品を評価し、価値づけます。そして鑑賞者はそこに写されている事象と自身の個人的な経験や記憶を結びつけ、その関係性のなかで作品を見ることができます。
このように、イメージの作り手、語り手、受け手など、その立ち位置によって、写真を見るという行為は多様なものとなります。そして見る経験は、イメージの表面上には見えない、歴史的な視点と豊かな想像力、自身の思考が重なり合い、それらを共鳴させる行為とも言えるのではないでしょうか。


本展では、これまで語られてきた作品をめぐる言葉とともに、時代も地域も異なるコレクションが一堂に展示されます。出品作品を通して、写真を見るということについて思考をめぐらせる場となれば幸いです。